まだまだ続きます、山陰旅行見聞記。今回は、旅行初日に行った境港の様子です。

昨年「ゲゲゲの女房」が大ヒットしたこともあって、水木しげる先生の故郷、鳥取県の境港が相当に盛り上がっているらしい、という話しを聞いていました。1年近くたち、ブームもそれなりに落ち着いているのかな…と思いつつ訪れた境港でしたが、当日は日曜日だったこともあってか、かなりの賑わいでビックリしました。

米子空港に降り立ち、電車に乗って境港駅に至るまで、もうすでに鬼太郎ワールドが全開でした。

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まず、水木しげる記念館から。こちらは今年3月にリニューアルオープンしたそうです。入口で、鬼太郎と水木先生がお出迎えしていました。

水木しげる記念館

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館内を入ると、写真撮影フリーのスペースがあり、そこにゲゲゲの鬼太郎に登場するキャラクターの設定などがパネルで説明されていました。ちなみに、鬼太郎には、父親である目玉おやじの他にも、メリーという妻がいたり、雪姫という妹がいるそうです。

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他にも、水木先生がこれまで描いてきた数多くの漫画の紹介が展示されていたのですが、その中で、思わず食い入るように見てしまった作品がありました。それは1968年に発表された「虹の国アガルタ」という作品です。

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ネットで調べたところ、コレクターの間ではかなり人気のある作品らしく、あの「まんだらけ」でも作品が入荷されるとすぐに売れてしまうタイトルなのだそうです。物語の概要は…
臨終の父から、ラマ教の極楽浄土である虹の国アガルタへの入国証を譲られた大学生の正一はチベットへ行く。しかし、探せどもアガルタへの入口は見つからない。ある日遺跡で拾った鏡を覗いてみると、映ったのは絶世の美女。「わたしはアガルタ」と美女は名乗る。以来、正一に幸運が続くが、鏡の中の美女では触れることもできず、徐々に鏡の女がうっとうしい存在となっていく。正一は鏡を川に捨て、女から逃げようとするが…。憂いのない伝説の都アガルタは何処に…。

シャンバラやアガルタに関する伝説や秘密については、サイエンスエンターテナーこと飛鳥昭雄さんの書籍を何冊も読んできたこともあって、大いに興味があるテーマです。地球内部に、私たちが知らないもう1つの世界(多次元存在としての別世界)がある、という話しです。にわかには信じられないかと思いますが、昔から“謎学”に興味のある私としては、放っておけないテーマです。普段、マンガに触れる機会はほとんどないのですが、この漫画だけは読んでみたくなりました。

(話しがかなり脱線してしまいましたが)、館内にはほかにも、水木先生のフィールドワークである世界各地の民族資料の収集品や、先生の漫画家人生にまつわる思い出の品々、妖怪の精巧な人形や、日本各地や世界の妖怪の紹介などてんこ盛りで、大人から小さい子供まで楽しめる内容でした。

そんな展示品の中、水木先生が結婚式のために用意した義手がさりげなく置いてあったのには、思わずグッ…ときてしまいました。昨年放送されていた「ゲゲゲの女房」、毎朝欠かさず見るほど熱心な視聴者ではなかったのですが、義手のエピソードは知っていました。ハンディキャップを物ともせず、自らのペン一本で成功した水木先生の凄さを、改めて感じました。

記念館を出てからも、街中が妖怪だらけです。記念館のすぐ横にあるお菓子屋さんでは、「妖菓 目玉おやじ」を買いました。見た目の派手さとは違い、上品な甘さの和菓子でした。

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記念館と駅の間を結ぶ商店街(水木しげるロード)には、100体以上の妖怪のブロンズ像が数メートルおきに展示されていて、歩いていても全く飽きません。私も含めて観光客のほとんどが、お気に入りの像の前で写真を撮っていました。

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神社をお参りせずにはいられない私としては、妖怪神社の存在も気になりました。

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そういえば昨年、ゲゲゲブームの時に水木先生を特集したテレビ番組を見たのですが、その時にとても印象深かったのが、町おこしのため、境港の商店が鬼太郎など妖怪のキャラクターを商品やパッケージに使用する際、ノベルティを一切取らず自由に使って構わない、と水木先生が話していたシーンです。普通、アニメやマンガの原作者や製作会社は、こうしたキャラクターの使用権については厳しく運用するケースがほとんどかと思いますが、自分の利益は横に置いて、故郷の人たちのために一肌脱ぐという姿勢。さすがは御大(おんたい)、本当に懐の深さを感じます。

お店が自由に商売できると、色々なアイデアで商品やサービスが生まれ、それを目当てに多くのお客さんが各地から集まる、それがうまく循環してさらに街が盛り上がって行く、という理想的な町おこしの事例を見た気がします。(それに引きかえ、当日午後に訪れた米子は駅前の大型店だけが賑わい、街の中心部にある昔からの商店街が完全なシャッター通りと化していて、何とも寂しい気持ちになりました)。

水木しげるという偉大な漫画家を核にして、街に住む人もそこを訪れる観光客も元気になれる場所、境港。こんな街が全国の至るところにあれば日本はもっと元気な国になれるのに…そんな気がしました。
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