(前回の続き)

山種美術館での鑑賞を終えた道すがら、午前中の授業を終えて渋谷駅に向かう國學院大学の学生たちの一群に遭遇しました。皆、駅に向かうのに一番近い裏道を歩いていたので、私もその流れに乗って何気なく歩いていると、天地明察と印刷された青地の幟(のぼり)を何本も掲げている神社に偶然、出くわしました。

天地明察といえば、日本独自の暦を作った江戸時代の天文学者の物語で、岡田准一や宮崎あおいが出演している現在公開中の映画だとすぐに分かりました。そこは金王八幡宮という神社でした。ご祭神は応神天皇とのことです。
金王八幡宮


金王八幡宮

天地明察

この映画、少し前に観に行こうかどうか迷い、まだ未見の映画だったのですが、実は、映画公開前の宣伝向けとして放送されたテレビ番組を見ていたので、映画の概要や登場人物などは、うっすら記憶していました。そこで放送されていたシーンの中に、奉納した神社の絵馬に自分が作問した数学の問題を書いて、その絵馬を見た数学自慢の人が回答に挑戦する、という場面があったのですが、この金王八幡宮がその舞台だということを知りました。

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境内の一角にこじんまりとした宝物館があり、その中に実際の絵馬(算額)が展示されていました。
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宝物館の中には算額とは別に、ちょっと興味深いモノが展示されていました。
話しが逸れますが、二週間ほど前に、BS日テレの「ぶらぶら美術博物館」で、東京ミッドタウンのサントリー美術館で開催中の「お伽草子展」が放送されていました。

ぶらぶら美術博物館

そもそも「おとぎばなし」と「御伽草子」の違いって何? というところから説明が始まり、知っているようで知らない数々のエピソードが紹介されていたのですが、その中に酒呑童子の絵巻物語がありました。

酒呑童子は鬼っこで、都の少年少女をさらって人々を怯えさせていたため、天皇の命を受けた源頼光と四天王(四天王の一人である坂田金時が「金太郎」のモデル)たちが童子の屋敷に向かい、酒で酔わせて童子を切り殺した、というのが話しの粗筋です。いろいろ参考になることが多く、忘れないようにノートに書き留めておいたのですが、この神社の宝物館の中に、その酒呑童子の絵馬が展示されていたのです。

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その他にも境内には、松尾芭蕉の句碑があったり、かつてこの地域一帯を治めていた渋谷氏の城跡の石が残されていたりと、見どころ満載の場所でした。偶然に通りかかった神社で、様々な発見が出来たことはラッキーでした。といいつつ、これは本当に偶然なのかな?という気も…。とても興味深い体験でした。

まずは、國學院大学の学生たちに感謝です。
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